安住 基
この度、2022年5月11日に新潟市中央区鳥屋野の紫鳥線沿いに「あずみクリニック」を開業させて頂きました。
私は、新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科に入局し、新潟大学医歯学総合病院、がんセンター新潟病院、済生会新潟病院などに勤務して参りました。大学院では、臨床医としてデータや論文を正確に理解したいとの思いから、新潟大学医歯学総合病院医療情報部で統計解析を学び学位を取得いたしました。
病院勤務時代、たくさんの消化器がんの患者さんを担当しました。その中で、胃がん、大腸がんの方が多く、1人でも多く早期に発見し有効な治療につなげるためには、一次・二次検診受診率を向上させることが重要であると強く感じました。そのために予約や受診の負担を減らす必要があると考えました。病院での検査では、事前に外来予約や受診が必要で、平日しか検査ができず、不便さを感じておりました。当院では上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)および大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は電話やホームページ、LINEから予約が可能です。胃カメラは、「出勤前に検査を受け、有意義な一日を」目標に、朝8時から検査できる体制を整えております。大腸カメラは、患者さんが事前予約の際に自分で検査日を決めて、検査日の前に受診していただき診察と前処置薬のお渡しをすることで、患者さんの手間を減らせるのではないかと考えております。そして何より、これまでの多くの内視鏡検査の経験から、苦痛の少ない内視鏡検査を目指します。
胃カメラは、「経鼻用の細いスコープは画質が悪い」というのが一般的な見解でしたが、今までの経口胃カメラよりも高画質の最新の経鼻胃カメラを導入し、質の高い内視鏡検査を提供します。
また、大腸がんは、大腸ポリープが進行して大腸がんとなることが多く、大腸がんの予防には大腸ポリープを切除する必要があります。10mm以下のポリープはコールドスネアポリペクトミーという後出血リスクの低い方法の適応であり、当院では、拡大機能付きのカメラで良悪性の診断、そのまま切除が可能です。
また生活習慣病の合併の多いNASH(nonalcoholic steato-hepatitis 非アルコール性脂肪肝炎)が肝硬変や肝がん発癌の原因として注目されています。単純性脂肪肝との鑑別が困難であり、しばしば進行した状態で発見される事が多い疾患です。当院では、肝臓の硬さ(肝硬度)をその場で診断できる機能を有するエコーを導入しました。肝機能異常を指摘された方の診断、治療も肝臓専門医として積極的に行っていく方針です。そしてその根本となる糖尿病などの生活習慣病の予防、治療にも力を入れたいと考えております。
設備としましては、広いスペースの駐車場を32台分確保しました。院内は、全面バリアフリーで、おむつ替えシートやオストメイト(人工肛門・人口膀胱造設者)対応トイレも設置しました。通院が困難な方やがんの在宅診療希望の患者さんには訪問診療も行う所存です。昨今のコロナ感染対策として、建物外から直接入れる診察室を2部屋用意しました。待合室の患者さんと動線が交わらないように配慮しております。
なんでも気軽に相談できて、安心できる医療を地域の皆様に提供できるクリニックにしたいと考えております。医師、スタッフとともに優しく丁寧な対応を心がけていきたいと思います。何卒よろしくお願い申し上げます。