橋本 謹也
健診に行ってかかりつけの先生に会ってホッとしたことはありませんか?知らない先生よりいつもの先生に診てもらった方が安心しますよね。
急病で自分の子どもが苦しんでいる時に、深夜の急患診療センターに行ったことはありますか。そんな時にかかりつけのいつもの先生に会ってホッとした事ありませんか。実はいつもの小児科の先生、子ども達のためにいろいろな仕事をしているんです。
社会情勢や家庭環境が大きく変化しました。核家族になり…、共働きになり…、家庭はギリギリの所で何とか保っているだけのように見えます。子ども達は学校から帰っても誰もいず、塾や習い事で息つく暇もありません。病気になってもお祖母ちゃんの知恵(助け)などありません。
また、罹る病気も変化してきました。急性の感染症よりもアレルギーや慢性の病気が多くなり、多動や自閉などの発達障害が脚光を浴び、心を病んだ子ども達も溢れてきています。
このような時代の中で、子ども達の暮らしている状況は心身ともに大変厳しい時代にあると思います。私たち小児科医はその様な中にあってもすべての子ども達の育ちを見守っていきたいと思っています。私たち小児科医は診療所や病院の中にいるだけではありません。お昼のご飯もそこそこに保健所へ健診や予防接種に出かけ、夜間や休日には会員の先生方が交代で急患診療センターに行って診療を行っています。また、病児保育を行うことによって子ども達や家族を助けている先生もおりますし、園医や校医になって集団生活のお手伝いをしている先生もたくさんいます。このように小児科医は医療の面から、いろいろな活動を通して子ども達の健全な成長を願いお手伝いをしているのです。
子どもの成長の基本は家庭です。家庭に愛があり、両親が良い背中を見せて生きていることが大事です。その家庭とともに大事な大事な子ども達が育つお手伝いをする身近な相談相手が小児科医です。
病気だけでなく、子どもの発達、育児、困っている事はなんでも相談してみてください。きっと小児科の先生方も喜んで話を聞いてくれるでしょう。
信頼できる小児科のお医者さんとお友達になってください。一緒に子ども達のために手を携えていきましょう。
(2007.03.29)